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日常で起こる様々な現象に、ツッコんだりボケたりするブログ。

迷走レストランテ

門前仲町で、遅めのランチ。ぶらぶらと歩いていたら、変なお店を見つけた。

看板は「トラットリア◯◯」と本格的なイタリアンっぽいのだが、入り口にはデーン!と大きく「居酒屋」の暖簾。そして窓の隙間から覗くと、どこにでもありそうな喫茶店。あ、これ。ごった煮みたいに何でも詰め込んで、迷走しているパティーンだ。カオスっぷりが面白かったので入店してみた。

入ってみると、そこはお通夜状態。照明は薄暗くて、客は誰一人としていない。おばちゃんの店長は暇そうに椅子に座っていた。これが平日の昼間ならまだ分かるが、休日のランチタイムだからなぁ。心配になるほど閑散としてるが、店構えはなかなか古く昔からあるみたいだ。どうして今までやってこれたのだろうか?御曹司か何かか?

おばちゃんがニコニコしながらやって来たので、「おすすめは?」と聞くと「焼うどん」と即答。焼うどんって…。イタリアンの誇りは無いんかい。おばちゃん曰く、コーヒーのセットが安いらしい。焼うどんとコーヒーが合うとは至極思えないが、とりあえずその通りにしてみた。

しばらくして出て来たのは、おふくろ感の凄い焼うどん。具材はニンジン、玉ねぎ、レタス、豚肉。背骨が抜けたようにコシのないうどん。味付けは塩味。ていうか、塩コショウかけただけ。おばちゃんが味足らなかったら塩コショウかけてねと一言残して、卓上食塩を目の前に置いて来た。食べてたら「お兄ちゃん辛いのすき?」って、CMでよく見る「香味なんちゃら」を勧めてきた。もう、料理人のプライドは無いみたいね。


イタリアン+割烹、中華+フレンチみたいに、2つのジャンルを組み合わせたお店は、美味しい料理が出てくる。それぞれのジャンルのいい部分を抽出して、新たなジャンルに昇華しているからだろう。しかし。3つのジャンルを組合わせた(詰め込んだ)お店は、方向性も定まってないからやっぱりダメだね。

合うはずもない食後のコーヒーを飲みながら、そんなことを考えていた門前町のランチタイムでした。